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【決算ウォッチ】オリジナル設計 2020年12月期3Q

▷【決算ウォッチ】オリジナル設計 2020年12月期3Q

これまで何度かブログで書いてきた注目企業のオリジナル設計(4642)が11月5日に2020年12月期の第3四半期決算を発表した。官公庁向けビジネスで業績は安定していて、財務が良く、株主還元にも積極的、水ビジネスという息の長いテーマ性もあることから長期保有している。簡単に第3四半期決算をまとめておきたい。

 

1.決算概要

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売上高4,663百万円(前期比▲4.2%)、営業利益537百万円(前期比▲25.3%)の減収減益。

第3四半期時点での通期業績予想に対する進捗率は売上高で72.8%営業利益で67.1%当期純利益で65.3%となっている。

 

2.事業動向

オリジナル設計は、上下水道の調査・計画・設計などを行なう建設コンサルタントであり、売上高の96%程度が官公庁向けである。したがって、年度末の1~3月(オリジナル設計では第1四半期)に納期が集中するという特徴がある。例年、1Qと2Qで大半を稼ぎ、3Qは赤字、4Qは1億円程度の黒字であることが多い。

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つまり第3四半期時点で通期当期純利益の進捗率が65.3%という今年度は進捗率が良くない。決算短信によると、新型コロナウイルスの影響によるプロジェクトや業務案件の遅延が影響しているという。

 

3.感想

通期の業績予想では、当期純利益は470百万円を見込んでいるが、第3四半期時点で307百万円。第4四半期で四半期純利益50~150百万円を稼いだとすると、2020年12月期は、業績予想を少し下回る350~450百万円程度の業績で、予想未達となりそうだ。

 

だが、

  • 受注高は比較的好調(前期比2.3%増)で、新型コロナウイルスの影響で案件が遅延していると言っても、公共事業なので第4四半期以降に計上される予定である。
  • 高度成長期に整備された水道管路の更新という長期的な需要がある。
  • 建設コンサルタントという業種特性により資産の質が良い(流動資産が多い)。
  • 光通信が第2位株主(持株比率10.71%)となっており、株主還元を強化し始めていること。

 

など長期的に安心して投資できる材料が多く、投資指標もPER11.73倍、PBR0.98倍と依然割安感があり、配当利回りも3.32%もあることから保有を継続。

 

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