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【決算ウォッチ】任天堂 2021年3月期1Q

▷【決算ウォッチ】任天堂 2021年3月期1Q

3月20日に発売された「あつまれ どうぶつの森」が外出自粛下で大ヒットし、発売から4年目となったNintendo Switch本体の需要が再度高まるなどした任天堂新型コロナウイルスの影響で二極化している各社決算の中でも最も注目の決算と言っても過言ではない任天堂の第1四半期決算が8月6日に発表された。簡単に見ていきたい。

1.決算概要

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売上高3,581.06億円(前年比+108.1%)、営業利益1,447.37億円(前年比+427.7%)という衝撃の大幅増収増益。第1四半期としては過去最高の業績となった。第1四半期時点での通期業績に対する進捗率は売上高で29.8%、営業利益で48.2%、EPSで53.2%となった。

2.事業動向

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任天堂のゲーム機のライフサイクルは一般的に5年、ピークを迎えるのは3年目とされる。スイッチは発売から4年目となり、ゲーム機のライフサイクルとしては中盤であるが、「あつまれ どうぶつの森」のヒットで4~6月に新規にスイッチ本体を購入したユーザーが多かったようだ。また外出自粛下でソフトのデジタル販売比率が前年同期の38.3%から55.6%へと上昇した。ソフトのデジタル販売は製造コスト、パッケージコスト、流通コストがかからず、返品リスクが無いため利益率が高い。

 

新型コロナウイルスの影響が長期化する中で、スイッチの需要は依然高く、そして「おいでよ どうぶつの森」を期に新規にスイッチ本体を購入したユーザーが多かったようなので、こうした新規ユーザーが新タイトルや旧作を購入する流れが継続すると思われる。7~9月もある程度の業績が望めそうだ。

 

3.感想

1Q時点で進捗率は高く、2Qも好調が継続するとみられ、今期はおそらくどこかのタイミングで業績予想を上方修正するであろう。しかし現状の株価はPER30倍。平均的にはPER20倍程度が妥当な水準と思われることから長期的には割高感がある株価だ。また任天堂株は最低購入金額が約500万円と高額で簡単に買い下がることができないため、大暴落でもしない限り自分が任天堂株を買うことはないだろう。任天堂株の高騰で恩恵を受ける京都銀行DeNAあたりは少しチェックしてみたい。

 

一方で自分自身「あつまれ どうぶつの森」をやりたくて4~6月はスイッチ購入を真剣に考えたが、秋に「ピクミン3デラックス」、「桃太郎電鉄」等のこれまでプレイしてきた定番タイトルの発売が予定されているため、もう少し株で儲かったら買いたいと思っている。

 

▷今日の関連株

  • 任天堂東証一部 7974)ゲーム機ハード、ソフトで総合首位。海外シェア高い。ドル建て資産多く期末為替で経常益変動