光通信の投資活動が今明らかに!
▷光通信の投資活動が今明らかに!
会社四季報を読んでいて、毎回気になるのが光通信の動向である。光通信は、法人向け・個人向けに通信回線サービスや電力、宅配水などの商材を販売している企業であるが、余裕資金を中小型割安株で大規模に運用している投資会社としての側面も有している。今号の会社四季報を調べてみたところ、光通信が株主名簿上位10位以内に登場している企業は155社あった。
直近四半期でも純額で約200億円の投資有価証券を取得するなど大規模に投資を続けてはいるが、光通信がどのような意図で投資を行ない、どのような基準で投資先を選定しているのか等は、これまでベールに包まれていた。しかし、ついにその投資行動の一部が明らかになろうとしている。
光通信は、ビルの窓拭き用ゴンドラメーカーのサンセイの株式を2020年3月末時点で19.80%保有しているが、サンセイは保有比率が20%を超える大規模買付行為に対して買収防衛策を導入している。この買収防衛策では20%を超えて買付けを行なう際には「意向表明書」の提出と、大規模買付行為に問題が無いかどうかの検討に必要な「必要情報リスト」への回答を求めている。光通信は、既に8月7日に、20%超の買付意思があるとして「意向表明書」を提出し、そしてついに昨日10月9日にサンセイが光通信の「必要情報リスト」への回答書を受領した。
以下が「必要情報リスト」の回答項目で、期待投資利回り、投資方針、投資意思決定の仕組みなど、光通信の投資活動の根幹に関わる考え方を回答するように求められている。
おそらく週明けには、サンセイが光通信から受け取った「必要情報リスト」の回答が一般にも公表されると思われる。回答の内容次第で、サンセイはもちろん、サンセイ以外の光通信の投資先154社の株価に動意があるかもしれないのでこれまで以上に光通信の動きには注目が必要だろう。