ラピスラズリの青

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スポーツのミクシィ

▶スポーツのミクシィ

今日は東京競馬場ジャパンカップが開催され、久しぶりに友達と現地に見に行ってきた。競馬に行くと、出走馬の情報やオッズを確認するために「netkeiba.com」という競馬情報サイトを必ず使う。月間ユーザー870万人、ページビュー10億回以上ということだから、全国の競馬ファンに最も使われる競馬メディアだろう。

 

この「netkeiba.com」はネットドリーマーズという会社によって運営されているのだが、先日11月15日にミクシィが買収を発表した。買収額は非公開だが、2019年3月期が売上高29億円(前期比+31%)営業利益6億円(同+54%)と成長していて、競馬領域では唯一無二のポジションであることからも、それなりの買収額になりそう。

 

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「リリースから6年経つモンストのピークアウトで業績は下降中」

ミクシィは、「モンスターストライク」の大ヒットで急成長したものの、モンストのピークアウトとともに業績が下降中。今後の経営方針としては「モンストのリバイブ」「スポーツ領域の事業成長」を2大テーマとして掲げており、簡単に言えば、モンストを延命させつつ、潤沢なキャッシュを投入してスポーツ事業を強化する方針だ。競馬も広い意味ではスポーツであり、ネットドリーマーズの買収もこの経営方針に沿う案件だ。

 

ネットドリーマーズの他にも、近年、サッカーチームのFC東京運営会社(2018年に出資)や競輪車券のネット投票サービスを手掛けるチャリ・ロト(2019年に50億円で買収)、プロバスケチームの千葉ジェッツふなばし(2019年から実質オーナーに)等に資金を投じている。

 

しかし、ミクシィは今後3~5年間で、1,000億円を投資して事業開発・M&Aを行うと公表しており、無借金経営で1,400億円超の現預金を有していることからも、まだまだM&A等に投じる財務的な余地は大きい。

 

www.sanspo.com

その目玉として一部で噂になっているのが、東京ヤクルトスワローズの買収と明治神宮球場の経営権の取得。神宮球場を含む明治神宮外苑エリアは、2020年以降の再開発が予定されており、それに合わせて神宮球場も建て替えの方向になっている。ミクシィがビジネスとしてプロ野球に参入するなら当然、球団と球場の一体運営が前提条件になるだろうし、神宮球場の建て替え費用を負担するなどして球場の経営権を取得するというのは十分考えられる話だ。実際に、ミクシィ千葉ジェッツを買収したのに合わせて、千葉ジェッツは1万人規模のアリーナ建設計画を発表していたりもする。

tech.nikkeibp.co.jp

 

今の時点では憶測でしかないが、神宮球場は、乃木坂の聖地でもあるし、ミクシィが野球場としても、ライブ会場としても素晴らしいハコを作ってくれることに期待したい。

▶今日の関連株

  • ミクシィ東証一部 2121)モンストが大ヒットするも、現在はピークアウト中。モンストに代わる柱としてスポーツ関連事業の強化を打ち出している。
  • ヤクルト本社東証一部 2267)1969年にプロ野球参入。海外事業の比重拡大で相対的に国内での宣伝の重要性低下?球場への投資もそれほど興味がなさそう?