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現金の溜め込みすぎに注意

▶現金の溜め込みすぎに注意

PR事業を手掛けるプラップジャパンという会社がおもしろいことになっている。資本提携先で、23.4%を出資する広告代理店世界首位の英WPPグループが、11月28日に開催される株主総会を前に、会社側提案の1株39円配当に反対し、1株250円配当の株主提案をしてきた。会社側は反対を表明し、なんかひと悶着ありそうな雰囲気。

 

f:id:enterprise-research:20191122091947p:plainプラップジャパンの財務状況を見てみると、総資産53億円の69.1%にあたる37億円もの現金預金を抱える。無借金経営で自己資本比率が79.7%あることも考えると、さすがに溜め込みすぎ。工場などへの設備投資が必要でないPR事業を手掛け、買収・合併に使用する計画もないのであれば、WPPグループの言う通り、やはり株主に還元すべきであろう。

 

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現金を溜め込みすぎなので、外国人投資家や個人投資家の一部はWPPグループの株主提案に賛成しそうだが、創業家系株主が計41.21%を保有していることから、一応はWPPグループの株主提案は否決されそう。しかし、これで済むとは思えないし、毎度おなじみの光通信とかいう株主も7.54%まで買い増してきていることから、株主総会を通過した後も目が離せない展開となりそうだ。

 

本業のPR事業は、海外展開に積極的で成長力があり、自民党の広報支援を手掛けているため選挙関連株でもある。解散総選挙も刻一刻と近づいているようだし、直近では株価が年初来安値圏ということもあり、買いやすい。株主提案を受けたことで会社の姿勢が変わる可能性もあるし、プラップジャパンには期待している。

 

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