さゆりんごは中国市場攻略の先兵?
▷さゆりんごは中国市場攻略の先兵?
日々のニュースや企業の適時開示には注目しているが、「経済×乃木坂46」「企業×乃木坂46」というような見方のできるものには特に注目している。そんな僕が今週気になった開示がソニーのBilibiliへの出資。
ソニーは中国の動画配信サービスBilibiliに4億ドルを出資。Bilibiliはニコニコ動画のようにコメント機能のある動画サービスの中国大手で、ソニーは約4年前から子会社の開発したゲームをBilibiliを通じて中国市場に配信してきたが、今回の出資でゲームのみならず、Bilibiliのプラットフォームを利用してソニーの持つアニメやゲームなどのコンテンツ配信を強化する方針。
Bilibiliが2009年にサービスを開始した当初、違法アップロードされた日本のアニメなどが若者ユーザーの間で人気となり急成長してきた背景があるため、日本のコンテンツの人気が高い。近年、日本のアニメ作品の放映権の購入を増やすなどして日本のコンテンツを強化していて、昨年10月からは乃木坂46の松村沙友理さんが中華料理を通じて中国語を学ぶ『沙友理的愛吃厨房(さゆりんごの食べるの大好きキッチン)』の配信も月1で行なわれている。
🍎松村沙友理🍎の、
— 乃木坂46 (@nogizaka46) 2020年2月17日
「#沙友理的爱吃厨房」
♯7が配信開始しました✨✨
まつたむに両サイドから食べさせられるさくら🌸撮影中もこんな感じでのほほんと進んでます💡
ぜひご覧ください🎶https://t.co/c1q4gya2EO pic.twitter.com/NV9OtaDRKK
enterprise-research.hatenablog.com
以前、『音楽のソニー』という記事にも書いたが、ソニーは音楽やアニメ、映画などのIP(知的財産)を強化し、それらのIPをプラットフォーマーに供給するというビジネスモデルへと変化しつつある。そうした観点からいうと、今回のBilibiliへの出資は、ソニーがプラットフォーマーと協調するこの戦略を中国市場で採っていくための橋頭保である。
また乃木坂46のファンとしての立場から見れば、乃木坂46というコンテンツを中国市場へと展開していくための重要なプラットフォームとなりそうだし、出資に先駆けてBilibiliに進出したソニーのIPである乃木坂46の松村沙友理さんは、まさにソニー、乃木坂46が中国市場を攻略するための先兵だったということになると思う。