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バイト先で見つけたBPカストロール

▷バイト先で見つけたBPカストロール

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以前、ブログに書いたように、冬用タイヤから夏用タイヤへの交換の繁忙期だった3月から、タイヤ取り付け店でアルバイトしている。

 

日常生活でも、様々な製品・サービスを投資家の視点から観察したりしているが、タイヤ取り付け店で作業をしていると日常生活ではあまり接点のない企業に触れることが多く、新たな投資のヒントも見つかりそうだと感じている。

 

例えば、タイヤ交換のピークも過ぎ、作業も洗車や補修といったものが中心になってきているが、カー用品のメーカーがそうだ。洗車剤や補修用材料を手掛けるソフト99コーポレーション東証二部 4464〉などがあるが、調べてみて最も気になったのが自動車用潤滑油などを手掛けるビーピー・カストロール

 

ビーピー・カストロールは、石油メジャーの英BPが64.9%を出資する子会社で、国内の自動車用潤滑油市場の約5%程のシェアを持っている。「BP」と「カストロール」という有力なブランド力を有するからか営業利益率は安定して20%程度の高収益。そして潤滑油の製造はJXTGエネルギー中外油化学工業に委託しているため、ビーピー・カストロール自体は工場や製造設備などの固定資産の割合が低く財務も優良。

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資産の大部分を占める短期貸付金はBPグループへの貸付(CMS)」

経営環境はというと、想像に難くないが、日本国内の自動車用潤滑油市場は自動車販売台数の減少、カーメンテナンスへの関心低下などで縮小傾向にあり、ビーピー・カストロールの中期経営計画でも今後売上高は年間1~2%減少していく見込みとしている。

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ビーピー・カストロールはこの事業環境に合わせて、2014年頃から経営方針を変更。縮小する市場に投資するのではなく、当期に稼いだ利益の全てを配当として株主に吐き出している。

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株価の方は現在、PER18.64倍、PBR2.31倍、配当利回り5.67%。

 

事業環境の将来性は暗いため、一見、PBR2.31倍だと高い気もするが、毎年稼いだ利益(EPS60~90円)を株主に全て還元していることを考えると、そこまで高くないのかも。原油安メリット&円高メリット&親子上場解消というテーマ性もある。おもしろい。

 

日々、投資家の視点を持ち、生活の中で触れている製品・サービスはどんな企業が作っているのか、上場しているのか、市場に成長性はあるか、株価は割安か割高か、を気にしてみることは実におもしろく株式投資の醍醐味でもある。普段と違う場に身を置くことで投資家としての経験値も上がるかもしれない。

 

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