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さばの塩焼への投資

▷さばの塩焼への投資

主にセブンイレブン向けに焼魚の総菜やおにぎりの具、缶詰などの水産加工品を卸している水産加工会社のSTIフードホールディングスが9月25日に東京証券取引所第二部に新規上場した。事業内容に目新しさは無く、売出価格にも割安感はなかったため見逃していたが、ツイッターでフォローしている投資家さんがSTIフードホールディングスについて「地味だがおもしろい」「ただの水産会社だと思っていると見逃す」という趣旨のツイートしているのを見た。

 

気になって調べてみるとセブンイレブンの「さばの塩焼」「ほっけの塩焼」などを手掛けている。さっそく最寄りのセブンイレブンで「さばの塩焼」を購入し、実食。

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脂がのっていて骨が無く、レンジで50秒温めるだけで皮目までしっかり美味しいさばの塩焼が税込289円で食べられることに、大袈裟ではなく「加工食品の進化」を感じた。この商品はSTIフードが2014年に独自開発した鮮度を保つ包装技術により、賞味期限を延ばすことが可能になりセブンイレブンで扱われるようになったとのこと。

 

自分も焼魚を食べたくなることはあるが、やはり家で魚を捌くのは大変で、臭いや煙、後片付けの問題もあり敬遠してしまう。外食が躊躇われる現状もあり、こうしたコンビニで気軽に買える美味しい焼魚には大きな可能性を感じる。

 

 

さてSTIフードホールディングスのファンダメンタルズ面だが、9月25日の終値2,050円ベースでPER23.17倍となっており上値余地に乏しい感じがしてしまう。しかしながら上場に合わせて公表した決算情報では、2020年5月に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を考慮して保守的な業績予想を策定したとしているが、巣ごもり需要が追い風になっているような書きぶりで、上方修正もありそうだ。

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中長期的にも、十見社長は「足元では生産が需要に追いついていない。(上場で調達した資金は)関西での工場の新設投資に充てる計画だ。」「2023年12月期には2020年12月期予想の約2倍の500億円の売上高を目指す」と仰っており、更なる中食・総菜需要の拡大、生産能力の拡大でセブンイレブンだけではなくセブン&アイホールディングス傘下のスーパーマーケット等への採用も見込んでか、かなり強気の計画を立てている。

 

というわけで一見、地味な水産加工会社の上場と思いきや3年で売上高2倍を目指すというグロース株っぽい。身近なコンビニの商品ということもあり強い興味を持っている。「正々堂々」という社是もおもしろい。上場したてでまだよくわからない点も多いのでセブンとの関係や生産能力増強計画などについてIRへ近々電話してみたい。その際はまたブログにまとめようと思う。とりあえず今夜は夕飯で、ほっけの塩焼など他の製品も試してみたい。

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