乃木坂46合同会社が買収された件
▷乃木坂46合同会社が買収された件
決算発表のピークを迎えた5月14日。決算発表の開示に紛れて東証ジャスダック上場のKeyHolderが「株式会社ノース・リバーの全株式取得に向けた基本合意書締結に関するお知らせ」というリリースを出した。KeyHolderがノース・リバーの全株式を取得することで基本合意し、ノース・リバーが50%の持分を保有する乃木坂46合同会社もKeyHolderの持分法適用会社になるとのこと。
ノース・リバーは、乃木坂46、欅坂46、日向坂46や48グループのメンバーらが移動する際の車両サービスを行なっている企業で、その他にも同グループの映像コンテンツ制作や権利関係の管理を行なっている。「乃木坂46合同会社」は乃木坂46の企画・運営を行なっている芸能プロダクションで、いわば乃木坂46の本丸である。
そんな乃木坂46の本丸が実質的にKeyHolderの手に渡る。KeyHolderは2018年に主力事業のゲームセンター事業を売却し、芸能系のエンターテインメントに急旋回してきた企業であり、いまいち実態がよくわからない。2018年6月に秋元康氏がKeyHolderの特別顧問に就任して以降、SKE48の買収や、スマホゲーム「乃木恋」の制作運営を行うallfuzの買収など着々と秋元康氏に関連する事業を拡大しているが、乃木坂46のファンとしては今回の一件でこれまで乃木坂46が築き上げてきたイメージが変わってしまうようなプロデュースが行われないか不安なところである。
KeyHolderは「ノース・リバー全株式取得」の開示にあわせて臨時株主総会の招集についてもリリースを出しているが、付議される議案等については未定。ノース・リバーは、2019年11月期に当期純利益で18億円を稼いでいるので買収額は数十億円~百数十億円になるのではないか。KeyHolderの経営体力から考えると、何らかの形で資金調達する必要があるはずなのでそれに絡んだ臨時株主総会なのだろうか。続報を追っていきたい。