地主のビール
ビール
大手4社のビールの中で、一番好きなのは「サッポロ黒ラベル」
食事と一緒に飲むビールだと「アサヒスーパードライ」が良いのかなあと思うけど、単体で飲むならやっぱり「サッポロ黒ラベル」が一番美味しく感じる。
サッポロビールには他にもプレミアムビールの中でも特別な地位を確立している「エビスビール」もある。
発泡酒「ホワイトベルグ」RTDでは「99.99」なんかも安いわりに比較的美味しい。
ビールは美味しいし、サッポロビールは歴史もちゃんとしている。
サッポロビールの前身は札幌麦酒と日本麦酒の2社で、どちらも明治時代の創業。
一方で、業界では、戦後になってからビールに参入してきたサントリーにも抜かれて、サッポロビールは現在では万年の業界4位。
ビールのシェアだけじゃなく経営規模でも、他3社より圧倒的に小さい。
セグメント別売上高で4社を見ると各社の特徴がよく現れる。
傘下に製薬会社協和発酵キリンを擁するキリンHDは医薬・バイオ事業があるし、
欧州で大きな買収を複数実施したアサヒGHDは海外事業の比率が大きい。
サッポロを見ると、不動産事業が存在することがわかる。
サッポロの不動産事業
サッポロには不動産事業がある。売上高ではあまり存在感が感じられないが、セグメント別利益でみると、実質的には「不動産会社がビール作ってます」くらいの存在感。
サッポロは旧恵比寿工場を再開発して、自社で「恵比寿ガーデンプレイス」を建てたり、銀座に「銀座プレイス」を保有している。
JR恵比寿駅は、もともとはサッポロ(旧‐日本麦酒)の工場からビールを出荷するための貨物駅として作られ、駅名も「エビスビール」から来ている。
不動産事業は安定的に収益を上げられるから、上手くその収益を本業に活用すれば、経営を発展させられる。
だけど、はっきり言ってサッポロはあんまり経営が上手くないし、不動産事業からの収益も活かせていないかんじがする。
最近のM&Aを見ると、海外の中小ビールメーカーの買収を行っているけど、
国内では、宮坂醸造という味噌の会社買ってたりしていて、
ビール事業はもちろん、食品事業ともシナジーの無さそうな分野に投資しているのが気になる。しかも、数十億円規模のM&Aがほとんど。
その点、サントリーなんかは同族経営というのもあるけど、一貫した経営戦略で、ビーム社の買収など、大胆な投資も決めていて、サッポロとは対照的。
美味しいビールを作れるんだからもっと頑張ってほしいなあ。