北海道土産をつくる鳥取県の会社
▶北海道土産をつくる鳥取県の会社
北海道で自分のために買ってきた、六花亭の「マルセイバターサンド」
これ、本当に好きで、北海道に行くたび買って帰ってくる。毎日1つずつ食べるわけだけど、1つ、また1つと減っていくのが寂しいくらい好き。
北海道は小豆や甜菜糖、小麦粉、牛乳、バターなどお菓子作りに必要な原材料に恵まれているから、美味しいお菓子が多い。
六花亭以外にも、北海道のお土産というと、例えば、ルタオのドゥーブルフロマージュ、ROYCEの生チョコあたりが思いつく。
六花亭は六花亭製菓(北海道帯広市)、ROYCEはロイズコンフェクト(北海道札幌市)、ルタオはケイシイシイ(北海道千歳市)と、全て北海道の企業が作っているんだけど、実はルタオのケイシイシイだけは道外資本。
ルタオは完全に小樽ブランドが定着しているけど、寿スピリッツという鳥取県の製菓会社の傘下にある。ケイシイシイの社名の由来も「Kotobuki Chocolate Company」
寿スピリッツは、寿製菓という社名で、1952年に鳥取県で創業し、山陰地方の土産物用菓子を製造販売していた企業で、
1980年代にかけて石川県や兵庫県などに次々と菓子製造子会社を設立し拡大していった。
1990年代には経営不振に陥った製菓会社を買収して再生させたりもした。「ルタオ」のケイシイシイもそのうちの一社で、寿スピリッツがまだ寿製菓だった1996年に千歳市の廃業寸前のチョコレート工場を買収し、小樽を拠点にチョコレートなどを販売しはじめた。
そうしているうちに、同社の看板商品である「ドゥーブルフロマージュ」がテレビなどで取り上げられたことをきっかけに「ルタオ」は有名になり、現在では寿スピリッツの売上高の3割、営業利益の2割強がケイシイシイからのものになるまでに成長した。
お土産用お菓子を製造している会社なんて、一見、成長性は低そうだし、儲かりそうでもないけど、寿スピリッツは年々、業績を伸ばしていて、前期は営業利益も14.7%とかなり高い。自己資本が分厚い一方で、ROEは20%台なので、投資先としては超優良。
優良企業を中心に組み入れているいくつかの投資信託も同社を積極的に買っているらしい。
鳥取県の上場企業というのは、地銀の鳥取銀行、電子部品の日本セラミック、トミタ電機、そして寿スピリッツのたったの4社しかないが、
そのうちの1社が超優良企業で、北海道など各地に根づいて、その地のお土産用お菓子を売っているというのがなんかおもしろいし、こういう良い意味で変な地方企業は大切にしていきたいね。
(寿スピリッツの株価は5年で7倍ってところ)
▶今日の関連株