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北陸新幹線

北陸新幹線

台風19号による被害の象徴的な写真の一つが、長野県にある北陸新幹線車両基地の浸水だろう。千曲川の決壊により、北陸新幹線全車両の3分の1にあたる120両が浸水した。

 

一部の報道では浸水した車両は廃車になる可能性が高いとされているが、北陸新幹線は、東京電力管内(50Hz)、中部電力管内(60Hz)、東北電力管内(50Hz)、北陸電力管内(60Hz)と異なる周波数の電力を使いながら走行するため、周波数の切り替えに対応する車両しか使用できないらしい。それに対応する車両がちょうど今年から上越新幹線に投入されているようで、それを北陸新幹線に転用するしかなさそう?新造するにしても車両メーカーでは生産計画が数年先まで埋まっていて、発注してもすぐには車両を受け取り、北陸新幹線に投入できない事情がある。

 

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というわけで週明けの火曜日に車両メーカーの株が上がっていたが、業績にすぐに影響を与えるものではないし、120両で300億円を超えるビジネスとはいえ、インパクトは限定的。新幹線の被害に関連して買うなら、やはりJR東日本系の建設会社の鉄建建設とか東鉄工業第一建設工業とかかな。

 

ついでに今回、被災した北陸新幹線車両基地は、JR東日本側のものだったが、我が故郷、石川県にあるJR西日本側の車両基地は大丈夫なのか調べてみた。

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100年に一度の規模で雨が降り、手取川の複数の箇所で氾濫が発生した場合でも、白山総合車両所があるところは浸水対象外となっている。また施設自体が4mかさ上げ工事が施されているため、JR東日本車両基地のようなことになるとは考えられなそう。

 

今日、JR東日本は10月25日に金沢‐東京間を全線再開すると発表したが、2週間不通であったことは、観光、ビジネスなどに多大な影響を与えた。開業から4年が経ち、やはり北陸新幹線はすっかり欠くことのできない重要なインフラになったんだと実感する。25日から本数ベースでは約8割の復旧となるようだが、石川県の実家に帰省する際に北陸新幹線を利用する者の一人としては、早期の完全復旧を祈っている。

 

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