会社四季報通読を終えて
▷会社四季報通読を終えて
会社四季報の通読を終え、気になる企業を335社ピックアップした。株価水準との比較や個別企業の分析をこれから徐々に行ない、投資できるかどうかを判断し20社ほどに絞り込んでいくつもりだが、とりあえず現時点で気になった企業を備忘録的に書いておきたい。
一部の新興企業はバブル的に株価が上がっているが、新型コロナウイルスが感染状況や米大統領選の動向など、株式市場が再度不安定化するリスクが高まっていると感じているので、
などの点を重視しながら、会社四季報秋号に掲載されている全上場企業3,785社から335社の気になる企業をピックアップした。簡単な括りで一部を以下にまとめた。
1.建設関連
【公共事業関連】
内需かつ官公庁発注の公共事業ビジネスは事業の見通しが立てやすく、安定している。経済対策や選挙対策として公共事業費増へ向かいやすい環境でもある。2021年からの新・国土強靭化計画策定にも期待。
ケー・エフ・シー(3420)、積水樹脂(4212)、ベルテクスコーポレーション(5290)、日本鋳鉄管(5612)、水道機工(6403)、名古屋電機工業(6797)、スバル興業(9632)
【道路舗装】
内需かつ官公庁発注の公共事業ビジネスは事業の見通しが立てやすく、安定している。また道路舗装に使うアスファルトの原料は原油であるため、原油安の恩恵を受けている。
三井住建道路(1776)、佐藤渡辺(1807)、NIPPO(1881)、東亜道路工業(1882)、前田道路(1883)、日本道路(1884)、世紀東急工業(1898)、ニチレキ(5011)
【建設コンサルタント】
同じく内需かつ官公庁発注の公共事業ビジネスは事業の見通しが立てやすく、安定している。建設コンサルタントは調査・企画・設計などを行なっているため固定資産がそれほど必要でなく、資産の質が良い企業が多い。
NJS(2325)、オリエンタルコンサルタンツHD(2498)、オリジナル設計(4642)、建設技術研究所(9619)、いであ(9768)、大日本コンサルタント(9797)
2.【不動産】
【不動産】
東京都心の空室率もじわりと上昇しているが、安定したテナントを有する企業はやはり安定している。
平和不動産(8803)、京阪神ビルディング(8818)
【学生マンション】
コロナの影響で不動産市況にも変調が見られるが、毎日コムネットは15年連続4月入居率が100%となるなど、学生マンションの安定性はずば抜けている。業績の見通しも立てやすい。
ジェイ・エス・ビー(3480)、毎日コムネット(8908)
3.巣ごもり需要
【食品】
感染拡大が止まっても、しばらくは外食を敬遠し、中食・内食にシフトする動きに大きな変化はないように思う。
ブルボン(2208)、プリマハム(2281)ヱスビー食品(2805)、はごろもフーズ(2831)、ピックルスコーポレーション(2925)、オーエムツーネットワーク(7614)
【食品スーパー等】
それら食品を販売している食品スーパーも中食・内食にシフトする動きをしっかり捉えている。
ジェーソン(3080)、マキヤ(9890)、ベルク(9974)
【外食】
外食セクターは本当にボロボロ、財務が危険水域にある企業も多い。一方で郊外店や持ち帰り比率が高い企業の中には良いものもある。
物語コーポレーション(3097)、日本KFCHD(9873)
4.その他
【光通信】
毎度おなじみの光通信。四季報を読んでいると様々な企業の大株主になっていて、如何に光通信の有価証券運用が活発化がよくわかる。コロナショックの暴落局面でも様々な銘柄を取得したとみられ、投資先には財務が良く、事業が安定している企業が多く、非常に興味深い。
カワサキ(3045)、タクマ(6013)、ジャフコ(8595)
5.【通読を終えての感想】
どうも株式市場が天井をつけるシグナルのようなものをここ数週間で見聞きするようになってきた。確かにコロナショック以降の日本の新興企業株、アメリカ株の上がり方は異常で合理的に説明できる株価ではない。波乱の米大統領選を約一か月後に控え、いつクラッシュしてもおかしくはない。現金の保有比率を上げる、PBR面で余裕のあるバリュー株に乗り換えていくべき時なのではないか。そうしたことを考えながら上記のような銘柄を選び出したつもりだ。これから随時、選び出した個別銘柄の分析を行なってそちらもブログ記事にしていきたい。
▷今日の関連株
まだ事業・財務を分析し株価水準との比較を十分にできていないが、特にカワサキ(3045)に大きな関心がある。