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ESGで売られる電源開発

▷ESGで売られる電源開発

今週の日経ヴェリタスには『Jパワーが狙う「隠れESG銘柄」入り』という記事が出ていた。記事の内容を簡単にまとめると、電力卸を手掛ける電源開発(通称 Jパワー)は発電設備の約4割を石炭火力発電に依存しているため、近年のESG投資を重視する潮流の中で7月には上場来安値まで売られていた。しかし火力発電の効率化・脱炭素化や再生可能エネルギー導入拡大の取り組みが評価され、ESGの代表的な指数である「FTSE4Good Index Series」「FTSE Bloossom Japan Index」の構成銘柄に選ばれたことをきっかけに株価が反発し始めているという。

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記事を読んだ後に電源開発の株価を確認してみると、たしかに9月18日時点でPER6.52倍、PBR0.40倍、配当利回り4.48%と上場来でPER・PBRをみてもかなり魅力的な株価水準だった。原発事故以来、財務がガタガタになった北海道電力九州電力、実質的に経営破綻した東京電力と比べると、電源開発は事業も財務もしっかりしていて配当余力(今期予想配当性向29.2%)も高い、減配リスクも低いだろう。

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「2004~2020年の間、電源開発沖縄電力は最終赤字なし」

というわけで早速、今週から打診買いを始めた。2004年に上場してから赤字なし、他の電力会社と比べて海外進出(海外売上高比率19%)も進んでいる。この会社がPBR0.40倍からさらに売り込まれるというのは考えにくい気もするが、やはり「ESG投資」「脱石炭」という大きな流れには逆らわない方が賢明なのだろうか。とりあえず9月の中間配当を取るつもりだが、これから定期的に同社の事業動向や株価については注視していきたい。(配当が入ったら反ESGの鰻でも食べに行く予定)

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