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日本銀行の株主

日本銀行の株主

菅内閣の閣僚の顔ぶれが明らかになった。内閣の中でも重要なポストである財務大臣外務大臣、コロナ担当大臣には麻生太郎氏、茂木敏充氏、西村康稔氏がそれぞれ再任され、第4次安倍第2次改造内閣からの再任が8人、厚生労働大臣法務大臣には同ポストを担った経験のある田村憲久氏、上川洋子氏が再起用されるなど手堅い組閣となった。菅首相は、官僚機構の改革、デジタル庁創設、携帯電話料金の値下げ、地銀再編などの改革に高い意欲を持っているようなので頑張ってもらいたい。

 

ところで、閣僚は資産公開制度により、本人、配偶者、家族が保有している不動産や有価証券、預貯金を公開しなければならない。資産状況を公開することで、閣僚という公職にある者の透明性を高め、その立場を利用して在任中に資産を形成することを防ぐためだ。のぞき趣味的ではあるが、個人的には閣僚がどのような株式を保有しているのかに毎回興味を持っている。今回の組閣では、再任や再入閣者が多かったため、昨日は過去に入閣した際の資産状況を調べていたが、やはり稲田朋美氏の夫が飛びぬけて多くの上場企業株式を保有している。以下が稲田朋美氏と夫の資産状況。

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その中で気になったのが日本銀行の出資証券100株を保有している点だ。実は、日本銀行は日本の中央銀行でありながら東京証券取引所ジャスダック市場に出資証券が上場していて自由に売買することができる。出資証券は、配当は受け取ることができるが、議決権は無く、残余財産の分配も受けられない。

 

今日の終値は1株28,000円とバブル後最安値付近で推移しているが、そもそもPER、PBRが存在せず、毎年5円の配当(利回り0.01%)を受け取れる以外の旨味がない株式になぜ28,000円という株価が付いているのかよくわからない株だ。一説によると、日本銀行の出資証券は2009年の株券電子化の対象外であるため、株主になると紙の証書で株券を手に入れることができる、紙の証書株券を飾ったりするステータス的な目的で保有している人がいるのではないかということだ。

 

稲田氏の夫も相当な株好きのようなので一種のステータスとして保有しているのだろうか。

 

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