埼玉関連株
▷埼玉関連株
6月30日の日本経済新聞朝刊の21面「市場点描」に『「埼玉銘柄」テレワークで買い』という記事があった。新型コロナウイルスの影響により、東京に通勤している埼玉県民の一部がテレワークに移行し、地元での消費が増えると見られていることから埼玉関連株の値動きが堅調だという。記事では食品スーパーのベルク、スーパーバリュー、郊外戸建て住宅のケイアイスター不動産などが挙げられているが、3社とも4月・5月の月次売上高や月次契約高は前年同期比二桁増で、テレワーク効果が発現している。
こうした埼玉関連株のテレワーク効果はしばらく続きそうだが、小売業の埼玉関連株には長期的な追い風となりそうな別の要因がある。それは圏央道、外環道の整備が着々と進み、2022年~2025年にかけて完成に近づくことだ。これにより生鮮食品や低温食品を短時間のうちにより遠くに輸送することが可能になるため、出店可能なエリアが拡大すると思われる。
例えば、食品スーパーのベルクは埼玉県に自社の総菜工場や物流拠点を持ち、そこから埼玉を中心に関東一円に広がる116店舗に生鮮食品や総菜を各店舗に配送している。一か所で効率よく惣菜の製造や野菜の袋詰めなどを行なうことで、商品の低価格と高い営業利益率の両立を実現しているだけに、ベルクにとって圏央道、外環道の整備は追い風になるだろう。2019年5月に神奈川県伊勢原市に出店しているように圏央道伝いに出店を増やしていきそうだ。
▷今日の関連株
2月にもベルクについてブログを書いているけれど、このスーパーは、チェーンストア理論を徹底して取り入れている。理論的に流通を勉強しながらベルクを分析してみるととてもおもしろそう。