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【決算ウォッチ】C&Fロジホールディングス 2020年3月期

▷【決算ウォッチ】C&Fロジホールディングス 2020年3月期 

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 「決算ウォッチ」第5弾はC&Fロジホールディングス。5月12日に2020年3月期決算を発表した。低温食品物流を手掛けており、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の停止下でも物流量の変化が比較的小さいのではないか、という趣旨のブログを4月26日に書いたため、気になっていた。

 

1.2020年3月期決算概要

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2020年3月期は、営業収益1,106億円(前年同期比+2.8%)、営業利益48億円(同+18.8%)の増収増益。2021年3月期の業績予想は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により「未定」とした。

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2.事業動向

新型コロナウイルスの影響は詳しくは不明だが、外食産業向け業務用食品の荷動きが鈍化し、家庭用の食品需要が急増したとしている。特に加工食品を中心とするチルド・フローズン物流の需要が堅調。

 

3.感想

以前、ブログで書いたように、食品物流は「フローズン(-15℃以下)」「チルド(-5℃~5℃)」「ドライ(10℃~15℃」の3温帯に関するノウハウや設備が必要であることが参入障壁となっている。また現在、主流となっているフロン冷媒を使用した冷蔵倉庫は地球温暖化への影響が大きく、2020年までに他の冷媒への転換が必要で、今後、転換のための設備投資を行う経営体力のない中小からC&Fロジのような大手への集約が進むだろう。

 

新型コロナウイルスの影響については、4~6月(第1四半期)の動向も見る必要がありそうだが、株価がいち早くコロナショック前の水準まで回復していることをみると、やはり影響は小さそうである。前期実績並みの今期業績予想だとすると、現在の株価1,500円は、PERが約15倍、PBRが1倍ちょうど。高くもなく安くもない水準だが、長期目線で買いたい企業である。4月26日にブログを書いたとき(当時は1,300円)に買っておけばよかった。。。

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▷今日の関連株

  • C&Fロジホールディングス東証一部 9099)フローズン輸送のヒューテックノオリンとチルド輸送の名糖運輸が統合。総合物流企業を志向