ラピスラズリの青

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カードで稼ぐ丸井グループ

▶カードで稼ぐ丸井グループ

今日はスーツを作りに有楽町のマルイに行ってきた。関東地方を中心に出店しているため、東京に出てきた地方出身者が看板に書いてある「OIOI」が読めないことで有名なあのファッションビルだ。僕も上京した頃は「何と読むんだ」と思った記憶が。。。

 

スーツの採寸をする前に多少の待ち時間があったので、例によって丸井グループ有価証券報告書を読んでいたのだが、同業の百貨店がパッとしない中、丸井グループは業績がなかなか好調。セグメント情報をみると、丸井グループの業績を牽引しているのはファッションビルなど小売事業ではなく、カードなどフィンテック事業(旧カード事業)であることがわかる。

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実は、丸井グループは1960年代に日本で初めてクレジットカードを発行した会社で、カード会社の老舗でもあるのだ。同社はEPOSカードというクレジットカードを発行していて、一般カードは入会費・年会費が無料であることや利用特典が多いことから特に若者のユーザーが多い。700万人を超えるカードユーザーからの金利収入や、加盟店からの手数料収入が拡大していることが、近年の丸井グループ全体を支えている。

 

ちなみにEPOSカードはショッピングは年利15.0%、キャッシングは年利18.0%となっている。消費者金融と大差ない金利だ。

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月賦売掛金(リボ払い、分割払い)・営業貸付金(キャッシング)の残高約5,000億円が15~18%で回るのだからそれは儲かりますよね。

 

まあ悪くいってしまえば「リボルビング払い」「年利何%」といったことすら調べない、わからない情弱ユーザーから金を吸い上げるビジネスと言えるのかもしれないが、構造的課題に直面しつつもその状況から抜け出せていない百貨店と比べれば優れたビジネスモデルであることは疑う余地がないだろう。丸井グループが「小売関連株」として売られたときには「フィンテック関連株」として買い向かいたいと思う。

 

(カードの利用には気を付けよう)

▶今日の関連株

  • 丸井グループ東証一部 8252)首都圏を中心に「マルイ」「モディ」などのファッションビルを展開。カードによる月賦販売・キャッシングが収益源。