富士ソフトの自社ビル
▶富士ソフトの自社ビル
現在、日本経済新聞の夕刊では、ソフトウェア開発大手「富士ソフト」の野沢宏会長のコラムが連載されている。先週木曜日(11月28日)の第4回は「自社ビル」についてだった。業界では知られているが、富士ソフトは全国の一等地に22棟ものオフィスビルを保有していて、他社に賃貸している不動産部分だけでも時価評価で約500億円の価値がある。賃貸料だけで年間10億円を稼いでいる。
さらに来月には東京・汐留でも自社ビル建設を始める予定になっている。
どうして富士ソフトは自社ビルにこだわるのか。
野沢会長は以下の点を挙げている。
<高い資産価値>
- 首都圏の駅近ビルは資産価値が高く、中長期的にはオフィス賃借料よりも自社ビルの償却負担の方が低い。
- 流動性が高く、もしもの時に買い手がつきやすい。
- 貸し出せば賃貸収入も得られる。
<社員に優しい>
- 都心の一等地にあり、通勤に便利。
- 立派な自社ビルを見て、社員が会社が成長している、会社を築き上げていると実感できる。
- 社員が働きやすい環境に設計できる。
確かに立派なオフィスに入っていれば、就活生はそれだけで惹かれると思うし、それが自社ビルならなおさらだ。社員にとっても自社が発展している実感や一体感を得られるというのももっともだと思う。
自動車の組み込みソフトに強い富士ソフトの出番はこれからの「CASE」の時代、ますます増えるだろうし、良い人材を集め、引き付けるためにこれからも自社ビルを建て続けるのだろう。
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