ラピスラズリの青

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イオンモール新小松の所有者

イオンモール新小松の所有者

街金を題材にした名作漫画『ナニワ金融道』を読んでいる。主人公・灰原達之が街金の帝国金融を舞台に、金に困った中小企業や個人に融資しそれを回収するマンガだ。街金から資金を借りるような不良融資先から資金を回収するために、物語の中では、担保物件や保証人の設定、違法すれすれの駆け引きなどがあり、かなりおもしろい。金融業を扱っているだけに、手形や不渡り、不動産登記簿などについても細部まで描かれていて興味深い。

 

そんな『ナニワ金融道』では融資先の保有不動産の状況を確認するため不動産登記簿を閲覧するシーンが度々描かれている。不動産登記簿とは、土地建物の所有者、面積、担保権の設定の有無などの権利関係が記載されている帳簿で、その土地建物を管轄する法務局で誰でも自由に閲覧することができる。

 

インターネットで登記情報を閲覧することもできるので、『ナニワ金融道』に影響を受けて、自分も気になる物件の不動産登記簿をあげてみた。

 

まずは前から気になっていたイオンモール新小松。イオンモールは効率的に店舗開発資金を回収し、次の開発に回すため、一部のモールをREIT不動産投資信託)に売却し証券化していたりする。イオンモールの開示資料によるとイオンモール新小松は完成後すぐに「流動化案件」になっており、イオンモールは土地・建物共に誰かから賃借している状況となっていた。

 

イオンモール新小松の不動産登記簿

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これによると、土地はイオンモールの所有だが、建物はASM2合同会社という会社が所有していて、それは三井住友信託銀行に信託されている。おそらくASM2合同会社機関投資家が出資するファンドで、イオンモールから賃貸料を受け取っている私募REITかなにかなのではないか。ASM2が何者なのかわかるとまたおもしろいのだが。

 

おもしろい遊び道具を手に入れたので、次は自分の住んでいるマンションの土地建物や周辺の建物の不動産登記をあげてみたいと思う。

 

ナニワ金融道 1

ナニワ金融道 1

 

 

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