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高速を走る「投資のヒント」

▷高速を走る「投資のヒント」

www.nikkei.com

先日、高速道路を走る機会があったが、全くと言っていいほど交通量がない。中日本高速道路は4月の交通量が3割減だったとしているが、4月16日に緊急事態宣言が全都道府県に発令されてからはさらに減少しているようだ。おそらく5月はさらに減少するのだろう。一般車の外出自粛の影響だけではなく、経済活動が停止しているため、トラックの交通量も非常に少ない。運輸・物流関連株も大きく値下がりしているが、高速道路の状況だけを見ても、やはり運輸・物流業界への影響もかなり大きいのだと実感した。

 

ところで、交通量が少ない分、走っているトラックに注目していたのだが、「C&Fロジ」とボディーに書かれたトラックを1台見かけた。調べてみると、これは投資のヒントになる気がしている。

 

C&Fロジは、2015年にチルド輸送の名糖運輸と冷凍倉庫のヒューテックノオリン経営統合し発足した低温食品物流に強みを持つ物流会社。顧客の業界は正確には掴めないが、食品会社、コンビニ、スーパーが大半だと推測される。

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高速道路でC&Fロジのトラックを見かけたというのは、不要不急の物流は止まってしまっているが、スーパーやコンビニといった営業を続ける必要のある生活インフラ関連の物流は動き続けていることの証左だろう。おそらく売上高に占める食品物流の割合が大きいC&Fロジホールディングスキユーソー流通システムなんかは新型コロナウイルスの業績への影響が相対的に小さいのではないか。

 

また食品物流は「フローズン(-15℃以下)」「チルド(-5℃~5℃)」「ドライ(10℃~15℃)」の3温度帯に関する物流ノウハウ、設備が参入障壁となっている。食品メーカー、スーパー、コンビニといった顧客のディフェンシブさからみても業績の安定性がありそうだ。

 

運輸・物流業界に限らず、今後の相場は業界の括りだけではなく、こうした個別株の吟味が必要そうである。

 

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