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JR東を信じる力

▷JR東を信じる力

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頻繁に品川駅から山手線内回りに乗っているが、乗車後すぐ見えてくる山手線の新駅「高輪ゲートウェイ駅」はもうほとんど完成している。それもそのはず、まだ先だと感じていたが、駅は来週土曜日3月14日に暫定開業する。

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『エキマチ一体のまちづくり』東日本旅客鉄道、2019

高輪ゲートウェイ駅は、東日本旅客鉄道JR東日本)が保有する品川車両基地の機能集約で生まれた約13ヘクタールの土地に開業する新駅で、2020年3月14日に駅が暫定開業、2024年にはオフィス、住宅、ホテル、商業施設などが入るビルが建てられ、まさに一つの街ができるようなになる。羽田空港の国際化、中央リニア新幹線の始発が品川駅であることからからも、品川駅、高輪ゲートウェイ駅、都営浅草線泉岳寺駅周辺は人の流れが一変しそうだ。

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『都市再生特別地区都市計画の概要』

 当然、最も業績面でインパクトがありそうなのは、当事者であるJR東日本

「品川再開発の含み益は1株当たり1640円」とそろばんをはじくのはSMBC日興証券の板崎王亮シニアアナリスト。東京・大手町などの指定容積率を参考に、品川駅周辺に総延べ床面積117万平方メートルの賃貸ビルが整備されると想定。資産価値が約1兆6千億円になると試算した。今回の推定投資額を差し引いた含み益は約9200億円。

 

JR東日本ー品川再開発、膨らむ期待」2015年9月4日、日経産業新聞

 

業績に貢献するのは26年3月期以降とされ、不動産賃貸収入が中心だ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の土谷康仁氏は「年約250億円の増益効果がある」とみる。第5、第6のエリアも同様の収益力があるとすれば、30年以降には年400億円近い効果が出そうだ。連結営業利益の8%程度に相当する。

 

JR東日本、高輪ゲートウェイ駅が生む8000億円」2020年1月29日、日本経済新聞

 

JR東日本株は年初から-17.9%と低迷しているが、高輪ゲートウェイ駅開業・2024年のまちびらきに向けて、いずれ株価水準は訂正されるだろう。目先の業績、目先の相場環境で狼狽売りしない「信じる力」がJR東日本の株主にはしばらく求められそうだ。

市場では「来期以降の不動産開発はまだ株価に織り込まれていない」(外資系証券)との見方が多い。目先の業績だけにとらわれると先行きを見誤る可能性もある。

 

JR東日本、高輪ゲートウェイ駅が生む8000億円」2020年1月29日、日本経済新聞

 

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