ラピスラズリの青

主に自分の好きなものや興味のあることと企業をからめて

寝ている間も増えるBPS

▷寝ている間も増えるBPS

enterprise-research.hatenablog.com

 年初に『2020年の投資環境』というブログを書いたが、2020年も始まって2か月だというのに年初に全く想定していなかった新型コロナウイルスの感染拡大によって、市場が連日荒れている。特に売られているのが、陸運・空運・小売・レジャーなど直接的に影響を受ける業種である。僕の主力株である東日本旅客鉄道JR東日本)も年初来で-15.6%となっており、年初来安値を更新し続けている。

 

心を落ち着けるためにJR東日本有価証券報告書を読んでいたが、手に入れることができた1990年から調べてみると、1990年3月期には1,431.79円だったBPS(1株純資産)が、2019年3月期には8,046.93円まで成長している。この29年間の成長率は562.01%で、複利で計算すると年間約6.5%のBPS成長をしていることになる。

 

また株価のデータを得られる1993年10月からのPBRも調べてみると、今日の終値のPBR0.97倍は期間中の最も低い水準で、東日本大震災の被害を受けた2011年の水準に匹敵する。

f:id:enterprise-research:20200227230550p:plain

 この間、JR東日本はただの1期も最終赤字になっておらず、2016年から4期連続で最高益となっている。これは営業利益の水準が向上したことに加えて、鉄道施設購入長期未払金という平均金利6.45%も支払わなければならない特殊な有利子負債を年々、返済してきたことで、支払利息が減少。当期純利益として最後に残る利益が増加していることが大きい。

f:id:enterprise-research:20200228171615p:plain

多少、事業環境が揺らいでも最終赤字にならず、BPSを伸ばし続けているということは、こうしてブログを書いている間にも、寝ている間にだって、JR東日本BPSは増えている。新型コロナウイルスの収束が見えてくれば、割安さの訂正が進むだろうし、長期間保有するのであれば、その間のBPS成長も見込める。より割安な株への乗り換えはあるかもしれないが、JR東日本についてはそう悲観していない。

 

年初に僕が予想した2020年の日経平均株価は20,300~27,000円。今日の終値が前日比805円安の21,142.96円。かなり下限に近付いてきた。予想PERは13.53倍、PBRは1.06倍の水準。騰落レシオもなかなか見ない53.31、RSIは21.8で売られすぎの域。

 

どうでしょう。V字回復するかはわかりませんが、下げる余地もそう大きくはないところまで来たんではないでしょうか。

 

今日の関連株