ラピスラズリの青

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夢の配当生活を送る米菓メーカー

▶夢の配当生活を送る米菓メーカー

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今は決算シーズン真っただ中である。今日2月7日がピークだが、来週も多くの企業の決算発表が控えていて、週明け月曜日には、僕の保有株の一つである岩塚製菓の第3四半期決算も予定されている。

 

岩塚製菓は今期、既に業績予想を2回も上方修正、期初の予想より当期純利益は61%も上振れている。しかし、それは本業の米菓事業が好調だからではない。逆に予想営業利益率はたったの2%で、長らく低収益から抜け出せないでいる。にも関わらず、業績予想を上方修正しているのは岩塚製菓保有している米菓中国最大手の中国旺旺(ワンワンチャイナ)株式6億株(約560億円分)からの配当金が期初の予想よりも増えたためだ。

 

毎年、中国旺旺から十数億円の配当金を受け取っていて、本業は低収益のわりに経常利益はなかなか高い。

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「営業利益を大幅に上回る経常利益」

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BS面から見ても、鉄壁の財務で優秀な企業に見えるが、本業の低収益が原因なのか、あまり市場から評価されておらず、正味流動資産448億円に対し、時価総額は252億円にとどまり、PBRでも0.43倍という評価だ。

 

確かに株主優待で届く岩塚製菓のおかきは食べだすと止まらないくらい美味しい。しかし製品品目が多く、生産効率が低いなど、おそらく職人気質というかこれまであまり利益を追ってこなかった雰囲気がある。

 

1月末から始まった決算発表に合わせて、既にいくつかの企業がMBO(経営陣による自社の買収)を決断し上場廃止の道を選んでいるが、岩塚製菓のように、財務は盤石で特に資金需要もないような企業は上場している意味もそれほどないのではないか。2月は1年で最もTOBMBOが多い時期でもあることから、当然、そういうシナリオも頭に置きながら月曜日に備えたい。

 

▶今日の関連株

  • 岩塚製菓東証JQS 2221)米菓で国内3位。中国最大手の旺旺に技術協力・出資した経緯から、今でも大量の株を保有。旺旺からの配当収入大きい。