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シーガイアと日向坂46

▶シーガイアと日向坂46

テレビ東京で10月21日に放送された『日向坂で会いましょう』は、宮崎県での放送開始を祝しての3週にわたる「宮崎ロケ回」の前編だった。

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綺麗なプールの場面から番組はスタートするのだが、これですぐわかった。

 

ここは宮崎県にあるリゾート施設「フェニックス・シーガイア・リゾート 」。そして始まる、春日さんによるシーガイアの紹介映像。。。

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シーガイアはなかなか波乱の歴史を持っているリゾートであるが、春日さんからその紹介がなかったので、僕が代わりに紹介する。

 

宮崎県は1960年代から70年代にかけて新婚旅行のメッカと呼ばれた時代があったが、円高や米国のビザ免除により海外旅行のハードルが下がると、観光客が減少。そのような時代背景にバブル景気が重なった1987年に総合保養地域整備法(いわゆるリゾート法)が制定され、全国各地の大規模リゾート開発が税制面から優遇された。その適用第一号となったのが宮崎県の「シーガイア」だった。

 

シーガイアは高さ154mの高層ホテル、国際会議場、世界最大の屋内プール「オーシャンドーム」、ゴルフ場などで構成され、総事業費はバブルの余韻の中で2,000億円を超えるものとなっていった。しかし、バブル期に計画された過大な計画は、完成する前にバブル崩壊を迎え、初年度から入場者数は計画の半分という状況。

 

一度も黒字になることはなく、2001年に会社更生法適用を申請し2,911億円の負債を抱え経営破綻、2,000億円を投じた「シーガイア」は、わずか162億円で再建スポンサーとなった企業再生ファンド「リップルウッド・ホールディングス」に売却された。しかし、これまで新生銀行日本テレコム(現‐ソフトバンクモバイル)を再建してきた再建のプロであるリップルウッドをしてもシーガイアを立て直すことはできず、2012年にパチンコ・パチスロ機メーカーのセガサミーホールディングスに58億円で転売している。(セガサミーは将来的にシーガイアにカジノ関連施設を設置することに意欲的)

 

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「最終黒字になったのは2010年、2016年のみ」

1993年の開業からこの間、最終黒字になったのは、2期のみ。赤字幅は縮小傾向にあるものの厳しい経営状況が続いている。土地柄、韓国人観光客が少なくないはずなので、今期は日韓関係の余波を受けていそうだが、2019年3月期は74百万円の最終赤字だから、日向坂46がシーガイアで3daysライブとかやればなんとか損益トントンに持っていけそうな気がしないでもないよね。

 

カジノを作るにしてもそうだが、開発者が作りたいリゾートを作るのではなく、顧客に求められているものを作らなきゃいけないと思う。その点、日向坂46に来てもらって、ファンが同じ場所に行ってみたいと思わせた今回の取り組みは非常に良い施策なのではと思った。日向坂46の勢いを分けてもらって、シーガイアも頑張ってほしい。

 

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