ラピスラズリの青

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本社はカネを生まない

▶本社はカネを生まない

 

一流企業はやはり一流の、綺麗な、見晴らしの良いオフィスビルに入っているかと思いきやそうではない企業もある。

 

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売上高4,843億円、税引き前利益715億円の光通信本社がこれ。池袋駅メトロポリタン口から徒歩1分の好立地だが、目立ちにくいこじんまりした本社ビル。

 

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建設機械大手の小松製作所。こちらも日本で5本の指に入る優良企業だが、ぼろい本社。1966年築。本社建物の作りや外壁から「そんなに本社に金かけてないんだな」というのが伝わってくる。

 

信越化学光通信コマツは、「見栄えが良い近代的な本社を建てても、それは利益を生まない資産であるし、工場や研究開発といった利益を生む資産に投資する」という意思を持っているんだろう。投資家はこういう企業に投資するべきではないか。

 

逆に投資家としてみた場合、心象が悪いのは新興企業とかでイケイケな雰囲気に任せて、綺麗で見晴らしのいいオフィスに入ったりするやつ。赤字なのにJPタワー名古屋なんかに入居してるシェアリングテクノロジーとか。

 

また、投資家の間では昔から「新本社を建てると業績のピークを迎える」とか「新本社を建てると会社が傾く」というジンクスがある。必ずしも全ての企業に当てはまるわけではないが、これはわりと当たる。

 

2018年にアイルランドの製薬会社を6兆円で買収した武田薬品工業。同年3月に660億円もかけて日本橋に新本社を建てていたりして、ジンクスが頭をよぎる。(のれん4.0兆円、無形資産4.5兆もあるしさ)

 

 

綺麗なオフィスっていうのは、企業の本質的な価値ではないから、投資するにも就活するにも、そういううわべだけに騙されず、事業内容や財務内容、本業で稼げているのかとかちゃんと見極めないといけないね。

 

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