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紳士服チェーンの多角化

▶紳士服チェーンの多角化

地価や交通手段が違うから当然だが、実家の石川県に帰ってくると、東京で暮らしている間はあまり見ない小売店や飲食店を多く見かける。

 

今回は小松市で、からあげ専門店「からやま」を新たに見つけた。これは数年ほど前から急成長している「アークランドサービス」という企業が運営している。アークランドサービスは、新潟県のホームセンター大手の「アークランドサカモト」が始めた飲食事業が独立したもの。つまり異業種参入だ。

 

アークランドの他にも小松市では、小売業が飲食事業などの異業種に参入した事例が見られる。特に紳士服チェーン大手からの参入が多い。

 

紳士服市場は、現役世代の減少やクールビズ、オフィスカジュアルの定着などが影響しているのか、大手各社の売上高は大きく減少している。各社が異業種に参入しているのは、これからも縮小が続くとみられる紳士服市場への依存を低くし、収益基盤を多角化させようとしているため。

 

最大手の「洋服の青山青山商事は、飲食事業子会社globで、焼肉店「焼肉きんぐ」しゃぶしゃぶ店「ゆず庵」を運営している。非スーツ事業の売上高は全体の26%

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「その他事業で、飲食店を運営している」

 

2位のAOKIホールディングスも、エンターテイメント子会社「ヴァリック」で複合カフェ「快活クラブ」やカラオケ店「コート・ダジュール」を運営していて、売上高の41%が非紳士服事業。

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実際に地図で見てみるとこんなになってたりするからおもしろい。

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紳士服市場が縮小しているからといって安易に事業フィールドを拡げても簡単には上手くいかないと思う。だから紳士服チェーン大手が飲食事業などでそれなりに利益を上げているのは紳士服店の経営で得た店舗開発や多店舗経営のノウハウだったりが飲食店でも活かされているからなのだろう。

 

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