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パチンコ規則改正と業績への影響

▶パチンコ規則改正と業績への影響

昨日7月31日の引け後に2020年3月期第1四半期決算を発表したEIZO

 

売上高149億90百万円(前年同期比▲9.5%)営業利益▲89百万円と赤字転落した。EIZO村田製作所の株を138万株持っていて、その受取配当金で最終利益は47百万円(同▲93.4%)の黒字となった。


前にもブログで書いたが、EIZOはモニターを手がけている企業で、セグメントはモニターの使われ方ごとに「B&P」「ヘルスケア」「アミューズメント」などに分かれている。

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第1四半期に足を引っ張ったのが「アミューズメント」。このセグメントではパチンコ・パチスロ機のモニターを手掛けている。1Qはここ数年の四半期では最もセグメント売上高が低かった。

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アミューズメントセグメントの構成比は低下傾向にあるとはいえ、急に売れなくなると大きな影響がある。

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これだけ売れなかったのにはパチンコ・パチスロ機の規則改正の影響がある。

 

パチンコ・パチスロ機は警察が定めた規則を満たし、検定に合格したものだけを市場に出すことができるが、その規則が2018年2月に改正された。2018年2月以前の規則のパチンコ・パチスロ機は旧規則機と呼ばれ、2021年1月末までしか設置できなくなり、パチンコ店はそれまでに新規則機を導入しなければならない。

www.nikkei.com

 

しかし、逆に言えば、あと1年半はそのまま設置し続けることができるため、すぐに新規則機に替える必要はない。そして今4〜6月は大阪でG20が開催されたため、新台入替が自粛されたことも新規則機への置き換わりが低調だった理由のよう。

www.sankei.com

 

第1四半期は業績が振るわなかったEIZOだが、毎年第1四半期は低めの業績が出る傾向にあり、他用途向けのモニターもそれほど悪くない。

 

今後も9~10月はラグビーワールドカップで入替自粛が予想され、おそらく来年7月からの東京オリンピックパラリンピック期間中も入替自粛になるはずなので、2019年11月~2020年3月の間に集中的に入れ替えるのだろう。セガサミーHDの決算説明会資料でもそういう風なスケジュールが予想されている。

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セガサミーHD決算説明会資料」

 

ということは、2020年3月期決算に入替需要が計上できるはずなので、1Qがアレでも想定内というかんじなのかなあ。まあ今日めちゃくちゃ株下がってますけど。

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