クスリのアオキとツルハ
前にも書いたけど、マツモトキヨシHDとスギHDがココカラファインを巡っての奪い合いを始めた。
どちらがココカラファインを獲ったとしても、売上高で業界トップになるわけで、業界の地殻変動は避けられないし、
ドラッグストア市場も成長が鈍化してきて、業界再編が起こると言われてきたが「生き残りのための業界再編」が始まる号砲にこの一件はなるんじゃないかと思う。
ちょっとドラッグストア業界の次なる再編を考えてみた。
▶クスリのアオキとツルハ
クスリのアオキとツルハは最も経営統合する相手としての条件が揃っていると思う。
1.資本面
2.業務面
- 両社は1997年から既に業務提携していて、店舗開発や人材教育で交流がある。
- 両社は2003年からイオン系ドラッグストアと、商品の共同開発、共同仕入れを行っている。
3.役員の状況
- 両社の役員の状況を見ると、ツルハ会長とクスリのアオキ会長は互いの会社の取締役に就任している。
- 両社ともイオンのCEO岡田元也が取締役に就任している。
両社の関係の深さ、イオンとの関係を窺わせる。
4.事業エリア
- 両社が経営統合した場合、事業エリアの重複が少ない。
ツルハ⇒創業地である北海道では圧倒的に強く、東北・関東地方へと南下、静岡や中国地方では買収によって店舗網を築く。
クスリのアオキ⇒創業地の石川県から北陸・新潟へと進出し、北陸新幹線沿線の北関東などへ店舗網を拡大してきた。
都道府県別に店舗数を並べると、ツルハの店舗数が少ない北関東や北陸は、逆にクスリのアオキが強い地域であり、補完関係がある。
統合後は、単純合算で売上高8945億円で業界1位か2位になるし、九州を除けば全国的な店舗網が完成する。
実際に、クスリのアオキとツルハが経営統合へ向かうかはわからないけど、自分の目には業界内で一番、両社の相性が良いように映る。
マツキヨ、スギの2社から経営統合のアプローチを受けたココカラファインの株価が急伸したように、クスリのアオキ・ツルハの両社が統合を発表すれば株価は上がると思うし、統合後に発足する新会社も業界トップ級の規模を生かして、良い経営をすると思う。株価も期待できるのではないk。
クスリのアオキ、常に注目しておきたい株ではある。
▶今日の関連株
- ツルハホールディングス(東証一部 3391)ドラッグストア業界2位。北海道で創業し、次第に南下し、東北、関東、中国、四国まで店舗展開。
- クスリのアオキホールディングス(東証一部 3549)北陸最大手のドラッグストア。他社との経営統合を見越して2016年に持株会社体制へ移行。